浄土真宗本願寺派 興徳山乗善寺

ちょっといい話

法話

慈光新春

No.626

あけましておめでとうございます。

皆さまにおかれましては、お念仏と共に新年をお迎えのこととお慶び申しあげます。

さて、新年と言えばデパートやショッピングモール、様々なところで初売セールが開催されますね。目玉商品や福袋、楽しみにされておられる方も多いのではないでしょうか。

最近の福袋はコレとアレが入ってますよと分かるようになっています。それはそれで無駄がないようにも思いますが、何が入っているか分からないワクワクするあの感じもいいものですよね。

私たちは日常、コレは必要、アレは要らないと言って生活しています。必要なものが、ある時期には不必要になる、なんてことも多いと思います。その逆もまた然り。

では、あなたにとって本当に必要なものって何でしょう?

お金、財産、家族、友達、健康等々。仏教ではそのどれもが本当に頼るべきものではないと教えてくれます。お金や財産があっても買えないものがあります。家族や友達もずっと一緒にいられるわけではありません。健康であってもいつ病に倒れるかも分からないのです。

私が生きていく上で本当に必要なもの。私が求めるより先に、阿弥陀さまが私たち一人ひとりに与えてくださっています。

私が頼むから救ってくださる仏さまではありません。頼まずとも、願わずとも、逃げようとも、気づかずとも、阿弥陀さまが必ず救ってくださると約束してくださっているのです。

『煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界はよろずのこと、みなもてそらごとたわごとまことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておはします』

親鸞聖人のお言葉が、本当に必要なものが何であるのか、お示しくださってます。

本年もよろしくお願い申し上げます。